わんことは

ゴールデンウィーク終わりかけを見計らって、大阪に、だらけに帰省した。
実家の犬(ミニチュアダックス・メス)はもう8歳、ついにシニア犬。
歯が生まれつき弱くて久しぶりに見たら大部分が抜けててびっくりした。
相変わらず口は臭いが、ペット用の水に混ぜるマウスウォッシュのおかげで少しはまし。
ものすごく寂しがりやで甘えたにさらに磨きをかけていた。

家族が外出から戻ってくると、百年ぶりの再会のように大喜びの大騒ぎ。
尻尾を腰がぬけるのではと思うほど振りまくり、終いには逆ギレのように吼える。
「どこいってたん!ほんまにほんまに!心配したんやでええ!!」となみだ目である。
そして途中で必ずなにかを探し出す。なにかというと自分でソファのカバーの間などに隠しておいた
「ほねっこ」などのお菓子をである。
「ああ!えらいこっちゃえらいこっちゃ!はよはよ見つけな!!!!」と大焦りで走り回り、それを見つけ出すとあわててくわえたまま、ターゲットの家族にひっくり返って腹を見せるのです。
かといって口からそれをとろうとすると「ギュ」とかみ締めて離さない。つまり別にいただけるのではない。
一通り騒いでおなかをなでてもらうとやっと落ち着き、そのあと何事もなかったかのように「ほねっこ」をまたソファのどこかに隠す。(隠している途中で目が合うと、シラーと空を見てとぼける。)
いつもこの「ほねっこ」を見せにくる行為はなんやろな、と家族と話す。まあ意味はわかるような気もするけど、結果的にこの「へそくり」を私らに渡さないで再びしまいこむというのがちょっとわからない。

「ほねっこを食べてるときぐらいうれしいねん!」ということなのか。
「これ、私の大事なやつ。これをわざわざ見せたってんねんからもうどこも行かんといてや!」なのか。
「ほら、おやつおやつ!!おやつやで!(おやつやったらこっち見てくれるやろ、あげへんけど)」なのか。

いつも思い出すお話がある。何かの雑誌で読んだ獣医さんのエッセイで、その人は家でカラスと大型犬を飼っていたのだか、毎朝大量の犬のおもちゃやカラスの収集物に埋もれて目覚めるそうだ。
朝になるとペットたちが自分の宝物をどんどん飼い主の顔の周りに運んでくるらしい。まるで「こんなに宝物があるよ!起きて起きて!」といわんばかりに。
ちょっとうちの犬のほねっこ騒ぎと通じるものを感じる。それにそんなカラスや犬があまりにもいとおしい。
だから何度でも思い返してしまう。

このブログの人気の投稿

ヒマ

フィギュアスケート

昨日は、耐震偽造の参考人招致