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M-1グランプリ2007/感傷的な散歩について

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一点の曇りもなく休みました ::::: M-1、今年はしんどかったです。 「ぼくこんなんやってみたい」「じゃ、やってみよう」…からシチュエーションコントっぽくなるネタばっかりだったのがとてもつらかった。どのコンビも一律同じようなノリで、面白くなかった。 こういうのは、ぎりぎり漫才と言えなくもないけど、漫才の醍醐味とは離れていると思います。 そういう意味ではポイズンはもっと評価されてもええのに。漫才でありながら従来のボケツッコミ方式から逸脱して、かつ新しくって。緊張してたんが惜しい。でもあらためてファンになりました。 サンドウィッチマンは落語の前座で生で見たことあって、その時もおもしろかったけど、う〜ん。優勝ってほどかなあ。 キングコングはがんばり過ぎでは。ず〜っとハイテンションだったので逆に笑えなかったです。 拾い物:オードリー、ナイツ。(敗者復活戦にて。スカパーで見ました。あるところにはあるので暇なときに探してみてください)。むちゃくちゃ笑った。あとジャルジャルは今日はだめだったみたいだけど来年でてくるんちゃうかな、とかやらしいけど書いてみる :::::: 先週は大阪にちょっとだけ遊びに帰りました。犬と遊んだり矢野顕子のライブに行ったり犬と遊んだり。 かつて私は団地っこでした。千里ニュータウンの再開発がここ数年進んでいることは知っていたんですが、ついに自分の住んでいた団地が跡形もなく取り壊されているのを知り、ぽっかり開いた土曜日に、その跡地周辺をセンチメンタルジャニりました。日本語乱れ過ぎです。 千里中央駅には超高層のタワーマンションが建つらしく、大好きだった光り動く彫刻も、新御堂の車中から必ず時間を確認するのに見ていた時計もなくなり、クレーン車の周りに張り巡らされた工事用の白い壁に、やたら横文字の多いマンションの説明が披露されておりました。私は心の中でなにがアーバンじゃなにがタワーじゃと罵詈雑言毒づきました。 駅から歩いて5分ほどですぐに見えるはずの団地郡は、見事になんにもない更地になっていました。あまりの空っぽさに何の感情もわかないほどに。一生懸命かつての我が家を脳内補完してみます。 向かいにあった市場もスーパーになった後、アーバンなんちゃらという民間のマンションになっていました。 私が9年間通ったバレエ教室に使われていた小さな公民館はそのまま残っていました。

袋いらんいらん詐欺

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一点の曇りもないお休みがほしい。 ・・・・・・ 夜遅く、スーパーのレジ、私の前はヨタヨタしたおっちゃん。 帽子と髪の毛の境がよくわからない頭のその人は、缶入り酎ハイひとつと菓子パンをカゴに入れずカウンターに置いている。 歯がぐしゃぐしゃで、口はもごもご動いている。 「袋はお持ちですかぁー?」とレジ係のお嬢さんが高らかに聞く。 もごもご、と口を動かして、あいまいに手をふるおっちゃん。 「ご協力ありがとうございまぁす。2円お引きしまーす」 このスーパーではレジ袋いりません、というと2円引いてくれるのだ。 「189円になりまーす。ありがとうございましたー。」缶チューハイとパンにシールを貼りながら、 レジの女店員はいそいそと次へいこうとした。 しかしおっちゃんはどかない。もごもごと口を動かしながら立ったままだ。 そして手をふらふら振ってどこかを指さしている。 え?と怪訝なレジの人。不思議な間。 おっちゃんのぶるぶるの指先、それを心の点線で結ぶ…レジ袋だ。 レジ袋の積んである方をひたすら指さしているのだ。 「あ…ありがとうございました…」全く納得のいかない表情で、袋を手渡すレジの人。 おっちゃんは変わらぬ口モゴモゴでのっそり去っていった。 いらんゆーたやん!!2円得してるやん! 私は叫んだ、心の中で。 しかし思い返すに、鮮やかなお手並みだった。 レジ袋不要→2円引く→やっぱり袋いる。 有無を言わせないその指先、まるで仙人のようだ。 新手の、華麗かつスマートなキャッチ・ミー・イフ・ユーキャンだった。 (完)

枯れ葉散る白いテラスの午後3時な近況

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ほんと、クライマックスシリーズって思ってた通り、しょ〜もなかった。 阪神3位です。もう3位なんです。ほっといてください。 なんで2回もよけいな試合してそれを思いしらなあかんのか… 後半のあの連敗っぷりをみてたら万が一CS勝ち抜いても日本一になれるわけない。 しかし、セのCS、実際、パリーグに比べて盛り上がらないのはなんでだろう。 ・・・・ 家の近所にある唯一の古道具店で、書類引き出しを買った。 うろうろその周りを歩いていたら、「気になってらっしゃいますね。負けますよ」って いつものお店のご主人にやんわり指摘されて、買います、となった。 銀座伊東屋の古い銘入りで、っていってもアンティークとまではいかないもの。 店の床に座り込みエアパッキンとひもで丁寧に梱包をしてくれているご主人にふと、「骨董市とかには出店されるのですか」と訊いた。 ご主人は、最近は行く数が減った、と言われた後、ぽつりと「手伝ってくれる人がいなくなったもんで。」。 絞り出すような声で奥さんが亡くなったとおっしゃった。 私は思わずしゃがんで、ご主人の梱包を手伝っていた。 そうして、たそがれながら、うんしょうんしょと持って帰った引き出し、 さあ、A4の書類とかがんがん整理するぞ、と思ったら、微妙に入らないサイズだった。 でもペン立てのペンとかを全部しまうことにして、いい感じのサイドチェストになっています。 ・・・・・・ デジカメを買った。土日はだんなさんとぐるぐる散歩して撮影会というのがここ2週間ほど続いている。すごい楽しい。 私はデジカメの新しめの機種を、夫はコンパクトフィルムカメラのかつての名機、中古のcontax T2を買った。 昔憧れてたけれど高すぎて手が出なかったカメラが、2・3万円で手に入るんだもんねえ、と感慨深い。 新宿の某カメラ店に行って、そこで店員さんと1時間位以上は話してたかもしれない。 ずっと迷ってた機種について思っていた疑問を全部ぶつけた。 すごくいい店員さんで、私の思いをすべて受け止めてカメハメハのように返してくれた。 もうまよわない。悔いはないわ!と購入に至った。ありがとう、MカメラのKさん。 あのとき、Kさんと実機を占領してすみませんでした。 そうして買ったリコーのGX100はほんとうに気に入ってすばらしいカメラだと思うが、 だんなさんのT2の佇まいはやはり格別に感じる。 ・・

田舎映画2題

と、そのまえに、 世界柔道、鈴木選手のは納得いかんね。 技がなくても場外でも、引っかけでも、フェイントでも とにかく最後に背中をつかせたほうが勝ちっていうのが「国際ルール」なんですかね。 いつから?ぜんぜん知らんかった。 柔道ではない「JUDO」なのだ、とかまことしやかに言われてますけど、 どうみても「柔道が普通に劣化したもの」にしか見えない結果でした。 =================== 「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「天然コケッコー」立てつづけに観た。 偶然にも、どちらも日本の田舎が舞台の映画です。 「天然コケッコー」は、くらもちふさこの原作漫画がとても良いのです~。 この方と山岸涼子、今でもちぇけらしている唯一の少女マンガ家なんです。 話の筋自体は、なんにもない。ハリウッド映画みたいにわかりやすく盛り上がりやすい起承転結やどんでん返しもない。 田舎万歳、とか青春ていいよね、みたいなメッセージの押し付けも一切ない。 中学2年生の女の子を中心に、田舎の分校で過ごす子供たちを、その家族を、その風景とともに、彼女の心の動きをただただ描いているという感じ。 説明くさいせりふや音楽も一切排し、登場人物の表情とつぶやきと、そのとき彼や彼女が見ていたであろう風景をすっと挟み込んで小さなエピソードをつないでいく。 おお泣きも大笑いもしないけど見終わったあともしばらくジンジン来るようないい映画でした。 原作自体、よくもまあこんなに微妙な心のあやを描けるなあ…と感心してしまうものなんですが、 映画がそれをそのまま本当にうまく映像にしていたのには本当にびっくりしました。 音楽も、よくぞ選んでくれました、レイ・ハラカミ!って思いました。 くるりの主題歌もむちゃくちゃあってる。 普通、好きな漫画の映画化って見に行くのひるむねんけどね。 キャスティングがなかなかぴったりで、とくに、郵便局員のシゲちゃん(根拠もなく自信に満ち溢れている絶妙な性格の登場人物)がそのまんまでびっくりしたな。 てか、シゲちゃんの顔を公式webで見てすぐに、映画館に行こうと決めました。 脚本の渡辺あやさんもくらもちさんの熱烈なファンだというのが良くわかります。 こんなに大事に愛されていい映画になって、原作の漫画も幸せだなあ。 マーケティングやら政治的な理由やらで破壊される作品 も多々ある世の中だというのに、ね

野球の話:垢抜けない阪神を恋いうる

セリーグ大変なことになってます。 われらがタイガース、怒涛の追い上げで12ゲーム差をひっくりかえす! 先週の巨人とのカードで3連勝して一気に首位に躍り出たわけですが、いやはや強烈な試合でした。 もう見てるほうもへとへとで、わたしは試合終了と同時に毎日大阪の実家に電話していました。(もちろん実家の家族もタイガースファン) 藤川球児につきますね。もちろん投打ともヒーローは日替わりでいたわけですが。 彼が投球モーションに入る直前、「よっしゃ」ってつぶやいていることにいまさら気がつきました。 なんかそれを見たとき、じーんとしました。 今は阪神のみならず全野球ファンを魅了する球児。わたしは、鬼のような連投をものともせず、汗をギラギラ光らせ一球入魂している彼を見ていると感服すると同時に、この全盛期が永遠に続くわけではないと、小さな痛みをどこかで感じてしまうのです。そのはかなさと裏腹の全身全霊の投球に感動してしまうんでしょうね。 最後まで、本塁打厳禁、気力一瞬でチームに優勝をもたらしてほしいですね。 あとつけくわえるなら、岡田さんの白い歯がこのごろまぶしいです。 ところで、私は個人的にセ・リーグのプレイオフ導入には反対で、いまでも苦々しく思っているほうです。 毎日の熱戦を見ていると、ますますそう思いますね。 導入が決定した時にあちこちで懸念されていた、「上位3チームまで優勝に絡めるということが、ペナントレースや日本一の価値をおとしめてしまうのでは」という心配。 プレイオフ反対の大きな理由のひとつですが、最近このことがひょっとしたら逆に作用しているのかな、と思ったりもしてます。 つまり「3位でも優勝できるかもしれない」というルール自体を強く不本意に感じている選手が案外多くいて、必死で1位通過を目指すからこその熱戦ではないかと。 極端な話、2~3位でクライマックスシリーズ(CS)に出るぐらいなら4位以下でもかまへんわ、ってくらい。しゃらくさい、もんくなしの1位になったろやんけ、っていう。3位から日本シリーズ進出なんて、なんかおまけしてもらったみたいでかっこ悪いもんね。 前は140あまりの試合を勝って勝ってようやくたどり着く日本シリーズ、だっただけに、その重みもひとしおだったと思いますが、今の制度の、リーグ優勝の喜びもそこそこに「アタックチャ~~ンス!大逆転の可能性あり」みたいなのって

矢野顕子グループ @ BLUE NOTE TOKYO

今帰ってきました。 今年は毎年恒例の妹参戦がなかったので一人淋しく参加。 かつ、昨年のさとがえるツアーをトリオで堪能したことも記憶に新しく、 今回のブルーノート詣では、いつもよりテンション低く見に行ったのですが、、、 甘かった。まだまだこのトリオは伸びる!(何様か) すごくよかったのです。かっこよかったのです。 それはそれはわたくし大好物の、濃厚な「矢野ジャズ」に仕上がっていました。 「矢野ジャズ」なんて恥ずかしげもなく書いてしまったのは、矢野顕子トリオって本当にユニークだなあ~と改めて強く思ったから。 一人ヒマで、開演前に流れているブルーノートのプログラムCM、おんなじのをなんどもなんども見聴きしながら飲み食いしていたのですが、 押しなべてクールで都会っぽい、ituneのネットラジオでゆーたら「urban」「スムースジャズ」ジャンルとかの、ニューヨークのお金持ちが聞きそうな感じ(偏見)や、平井賢ふうのバラード等がなぜか多くて、「ふ~ん。。。(琴線、シーン)」って感じでした。(ほんま、なにさまや!) そんななか開演したせいなのか、あらためて矢野顕子トリオの非凡さ、唯一無二さが鮮やかに際立って感じられたのです。 なんというか、ファンク、いや日本語で言いたくなる「泥臭さ」が強烈に光ってました。お三方の丁々発止の競演が、昨年よりもさらに一段深まってなお結実したかのように。果汁たっぷりの、甘く危険な(ことないがな)果実。ああ、なんとヒドイ文章、よっぱらってるのか。 いや、でもこの日のスペシャルカクテル「貴志子」に入っていた、金箔がちりばめられた大粒の巨峰、イメージぴったり。 それと、この日の演目がすごく好きな曲ばっかりでラッキーだったこともあります。ほとんどセルフカバーだったのが嬉しい。個人的にオーバードーズ気味だった曲がまったく無かったのでした。 一番びっくりしたのは「わたしたち」。最初、アンソニー師匠のソロで始まるので、何の曲かわからず、???…ああ!「わたしたち」かあああ!!って、わかった時にはほんとに心の中で叫んでおりました。 あらためてすごいいい曲だな、としみじみ。トリオとなって鮮やかに浮かび上がる、コード進行の美しさ。演奏むずかしそうだった。もちろん飄々とお三方はやってのけてはるんですが。 すごくしぶかったのは「Dogs awating」。この曲が始まった時もび

大銀座落語祭に行った

遅ればせながら今年も行ったので感想。鶴瓶めあてで最終日の最終公演に参りました。 色物の漫才(サンドウィッチマン、スピードワゴン、まずだおかだ。全部普通におもしろかったわ〜。)や手品(マギー審司)を挟んで、落語は桂小枝、柳家花禄、三遊亭小遊三、大トリに笑福亭鶴瓶の会、という趣向。 あ、冒頭で松村邦洋の物まねがありました。初めて生でみたけど、筒井道隆のものまねが異常に似ててびっくりした。 以下、簡単に演目:  こえぴょん小枝「くしゃみ講釈」…枕も含め、ひさしぶりにネイティブの大阪弁を聞いたなあ、という感じ。意外というと失礼だけど面白かった。  花禄「宮戸川」…若い二人のなれそめの話。すぐ早とちりしてなんでも「飲み込んだ!」が口癖のおじさんがおかしい。すごくかわいらしくて面白かった。花禄さん、いいですね!  小遊三「浮世床」…昔はひまじんの寄り合い場もかねていたという、床屋の待合室での風情。あほな人だらけ。とてもおもしろおかしくて楽しかった。杉浦日向子の漫画にもあったなあとか思い出した。うまい人の落語聞くと、例えばそれが江戸の落語なら、ほんとに江戸時代の風情がたちまち広がるような錯覚を覚えますね。江戸時代に生きたことないから知らんねんけど。  鶴瓶「松岡」「たちきれ線香」…キョーレツな同級生、松岡君が主人公の私落語を経てトークが入り、古典悲話の名作へ。「たちきれ」では、落ちを最初に説明してから噺に入るという、鶴瓶さんハードル自分であげてどうすんの!と思ったが、それがかえってよかったかもしれない。文字通り「腑に落ち」て、下げ(落ち)のときには、ほお〜っ…とため息が周りから洩れてた。 それにしても、最近の鶴瓶さんはよく泣くような気がする。心配だ。本人が感極まりすぎると得てして聞かされる方はしらけてしまうものだと思うのです。 まあいろいろ書いたけど、楽しかった。まだ落語を聞き始めて日が浅いのでお気に入りの人を探している感じなのだけど、とりあえず小遊三さんはまだどっかで(「笑点」以外で…私正直、この番組のせいで落語に興味を持つ機会が遅くなったと思う)みたいなあと思っとります。

七夕

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なにがやの

依存

ぽっかり時間が空いたので近所で顔をきれいにしてもらいに行った。 ディープクレンジングという種類の簡単なもので、近いし、安そうやしええかな、と思って。 そこは、「なんとかクリニック」とかいう名前なのだが、今思えばこのカタカナが曲者だったのかもしれない。 受付前のテーブルについて待っていると、向かいに常連らしき女の人が座った。 親しげにスタッフの女性としゃべっている。やたら、なになに先生とどれぐらいの時間会えるか、みたいなことを話している。 私は受付で3千円ぐらいのフェイスエステコースだとはっきり言っているので、簡単だな~と思っていたら、 「お待ちのあいだこちらをかけるだけお書きください…」とカルテらしきものを渡される。 内容は結構詳しく、初診の病院で書く問診表みたいなもの。 適当に書こうと思っていても、内容が内容だけに気になってしまい、つい、予想以上のことを書いてしまいそうになる。 たとえば、「美容」の項目に「気になること…しみ、しわ、たるみ」に混じって「生理痛」みたいな項目がまぎれている。 最後の項目は「心のなやみについて」などという質問だ。 こんなことをつらつら聞かれて、年が年なので、気にならない項目などひとつもない。 家庭の医学という本は不必要に読まないほうがよい、何でも病気やと思うから、とよく子供の頃に母に言われていたが、結局そういうことだ。 病は気から。でまさに気から病になりそうなアンケートである。 担当の先生はとても美人だが目は優しそうで親しみを感じる。 「きょうはどうされますか…」とさっき書いたカルテを見ながら言う。カウンセリングと言うやつ。どうされるもなにも、顔だけでええのに、と思っているうちに案の定、質問の矛先が結構立ち入ってくる。 なんでそこまで答えなあかんの、と焦りつつ、つい、「顔のゆがみ」と顎関節症の名残について話した。 すると、ピンときたかのように、「人体図鑑」的な骸骨の絵のある本を取り出して説明を始め、「よろしければ今日、体の筋肉を開放するコースもできますよ」などといわれる。 リハビリ療法にも通じるものだそうで、思わずお願いしそうになるが、なんとか「それは今度にします。」と断る。 そしてやっとこエステをしてもらう。ベッドに半裸で横たわり、布団をかけられ、仰向けに寝て、先生は頭のあたりに座っていろんな器具やら化粧品で施術する。 目をつぶってさ

気が抜けて五月

自営業で、家でデザインの仕事とかしているので、 集中してがんばっている状態とのんべんだらり状態との差が本当に激しい。 われながらこのコントラスト自体に疲れます。 デザインって時間があればあるほどできるわけではないですもんね。 できない時は本当にできないのでふってわいてくるのを待つしかなかったり。 ここまで書いて思い出したけど、先日NHKアーカイブスで、「手塚治虫・創作の秘密」やってましたね。80年代に撮られたドキュメンタリーです。 胸がざわつくような感動を覚えました。 そこにあったのは、漫画の神様も、やっぱり人間やなあ、という当たり前のような真実でした。 締め切りに愚痴りながら、アイデアをだすのに悶々と天井を見上げたり、テレビをばちばち回してクイズ番組流しっぱなしにしたり、音楽を大音量でかけたり、机にうっぷしたり、挙句には寝てしもたり… う~ん…んもう~…とか、うなりながらそばの床にねっころがってたかと思いきや、食事の時も机から離れず没頭する。 これ、(おそれおおくも)ふだんのわたしやん!(とくに寝るところとすぐテレビつけるところ)って、思わず言ってしまうようなシーン。なんらかの、一人でもの作る仕事している人はみんなそう思うでしょうね。 手塚治虫の、仕事場のにおいまで感じられそうなシーンの数々。 周りの人たちの表情、たばこふかしながら泊り込みで原稿を待っている出版社の人や、アシスタントの人の様子もなんともいえず、よかったな。 ぎりぎりで仕事が進んでいる雰囲気、いたたまれないような緊張感が伝わってきて、ほんとにおもしろい。 手塚さんをあがめほめまくるようなドキュメンタリーでなくて、ほんとうに接近して(ご本人は嫌そうでしたが)その空気を伝えてくれた一編として、すごくいい映像でした。 しかし、わたしときたら、4月5月はちょっと大所帯の仕事にかかわらせていただいて、 一段落ついたとたん、もう、立てない…。 脳みそが腫れるほど昼寝してしまいます。季節は春。昔からあまり好きでない時期です。 なんもやるきしない。このむちゃくちゃリズム、ブログの更新状況にも現れていますな…。

37年ぶりの再会

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愛しいそいつは、いつもと同じふてぶてしさで、晴天の下両手を広げていました。 大阪万博1970年の思い出。 覚えているのはまず、くねくねオブジェの大きな串刺し風彫刻があったこと。 母になんども「あれはうんこ?それどもおでん?」と尋ねていた。 心の中で、おでんじゃないほうがいいな、と思いながら。 次に、逆光で影になったおじいちゃんの横顔のシルエット。真っ暗な中で、360度たくさんのテレビが一斉に動いているようなところで。恐ろしくて帰ろうと泣きながら訴えた思い出。 そしてエスカレータ。とにかくエスカレータにひたすらのっている思い出。ゴジラのような怪獣のそばを通り過ぎた。暗くて、いろんな変な音がしてて、やっぱり怖くてしょうがなかった。 3歳の時のこういう印象。まぼろしのような、思い込みのような、脳裏に焼きついた万博での映像。もういい大人になってから、ヤノベケンジさんの万博プロジェクトを皮切りに、最近の万博記録映画DVDなどで、あらためてこのまぼろしが現実として補完されていった。でもあの時から繰り返し信じてきた自分の実体験、実感のようなものを変えたくない気持ちもある。 数年前から太陽の塔の内覧ツアーのことは知っていて、いつか、と思いつつ、東京に移住したためなかなかかなわなかった。もう一度塔の中に実際に入って実感できるチャンス。今年を逃すとしばらく見られないと言うのを聞き、思い切って予約した。 見学当日。晴天。風、強し。 内覧証をツアーコンダクターの方にいただき、塔へと赴く。 当時の地下展示室から続く本来の入り口が埋められているので、今回は塔の根元のドアからはいる。 ひんやりした内部に一番乗りで入る。頭上には真っ暗の中、水牛の角のような蛍光色の「枝」が浮かび上がっている。岡本太郎の絵そのものだ。お客さんが全員入ったところで入り口が閉められ、ふっと灯りがついた。 おお…とため息と歓声があがる。いろいろな飾りがすでに取られてしまっていて寂しくなった生命の木が見える。当時のぎらぎらした、怖いようなエネルギーを必死で重ね合わせる。 ガイドの人が当時のこと、太陽の塔(日本館)の規模などについて慣れた調子で説明してくれた。あらためてその荒唐無稽さに驚く。現在は塔の上まで上れないと知った時はなぜ?と思っていたが、説明を聞いて納得。かなりの広さの地下展通路が埋められ、塔の腕の出口もふさがれてい

微熱と二つのNo.1と太陽の塔と

なんかしらんけど微熱がやまず。風邪のようなインフルエンザのような気のせいのような…。 渋谷で、いかにも仕事で移動中の二人組みの男の人、談笑しつつ仲良く肩を並べて歩いている。大きなかばん。おそろいの紺のジャンパー。背中には、白い文字で大きく「No.1」とだけある。 No.1。二人ともNo.1。なにがだろう。だいたいNo.1は二人いたらおかしいやろ。 くったくなく笑いあうふたり。髪のキューティクルが完全に死んでいる。 横断歩道が赤になり二人も私も信号待ち。人溜まりの中、ちろちろ見てしまった、No.1の文字二つ。 3月は忙しくなりそう。いやいそがしい。 念願かなって太陽の塔の特別内覧ツアーに行く。やったー。 残念なことにほんとに入り口で中を見るだけみたい。 階段とかで上のほうまで上れると思ってたのに。 でも今回が最後のチャンスらしいので予約が取れて本当に良かった。 ・・・・・・・・・ いま打ち合わせからもどってきたのだが、急に雨が降ってきてぬれてしまった。 家に着いたとたんどっか~ん!!とすごい雷。夕だち?一気に夏?

映画化なんかホゲタラポーン

あかんあかんあかんブログやねんから ブログやねんから もうちょっと豆に書かんと 書かんと 書かんと アニメのどろろ、CSで観た。 場面展開、カットの仕方や流れが、アニメというよりはかなり黒澤明の「七人の侍」みたいで 当時の情熱的な制作側の想いが伝わってくるようでした。 どろろの声、松島みのり、むちゃくちゃかわいい。「おっかちゃん…おいら腹へった。」のせりふが7割の、回想話には泣けた。 音楽はなんと富田勲氏。妖怪活劇でありながら時代劇、戦乱の時代の印象を大事にしているように思いました。 つくづく制作費20億もあるんやったらこのアニメをこのままカラーにしてくれと思ったり。(いや、でもやっぱりどろろはどろろのまま、モノクロがええかな) ところで、 今年、東京はついに冬が無かった。雪が降らない。昨日は嵐めいた天気で、春一番という声を天気予報で聞く。今年ほど温暖化を実感した年は無い。いよいよか…日本以外全部沈没… いやほんとにまじめに怖い。毎日もっと寒くなれ地球がんばれと無責任ながら天を応援しています。

音楽でもどうぞ~finetune ジュークボックス

突然ですが右の横っちょに加えた黒い正方形は finetune というサイトで作った私の音楽リストです。 もしよかったらグリーンの再生ボタンを押してみてください。 45曲がフルで、なかなかの音質で聴けます。 これは上記のサイトでレジストレーション(無料)すると、 自分チョイスの音楽リストが作れて、それを公開して他の人と分け合えるというもの。 音楽ソースはfinetune内で検索してリストに加えます。 今のところ日本人アーチストはほとんどありません。 1リスト45曲以上選びきらないと公開できず、一人のアーチストで選べる曲は3曲まで。 制限があるとは思いますが一人で複数のリストが作れます。 今のリストのテーマは「聞きすぎた」。 80~90年代初頭の、レコードやCDが自分にとって一番キラキラしていた時代に聞きまくった曲、子供の頃の自分に多大な影響を与えた曲なんかが入っております。 本当は45曲全部違うアーティストで選ぼうとしたのですが45人選びきれなかった。 私の音楽好きも所詮そんな程度です。 なかなかリストが完成せず…ズルして、21世紀になってから知った曲もちょこっと入れました。 アーティストは見つけたけど曲が無い場合もあって、まあテーマに完全に沿っていませんが… 中には本当にもう聞きたくない!っていう過剰摂取曲もあり、演奏始まったら飛ばしたりして。 また違うテーマでリスト作ってみようと思います。 私のダサくも正直な青春音楽リストをお楽しみいただければ幸いです。 ※(ローディングに時間が結構かかりますです。マックのサファリの場合、 もし何も表示されない場合は、 一度キャッシュを空にすると動作するかと思います)

あけました

謹賀新年 A Happy New Year 今年もぼつぼつひとりごちます。よろしく、自分。 今年はおせちっぽいことを自分で用意してみた。 中身はほとんど買ってきたものだけど、お重にいれて体裁を整えるとそれだけで気分が出て、おせちなんてどちらかというとあまり好きなものは入ってないのに、なんか一品一品大事に食べられた。 お雑煮も出汁に力を入れて、甘い白味噌で作ってみたらおいしかった。 おせちって作り置きをつめなおすだけなので楽。 暴飲暴食も防げる。昔はごちそうだったのだろうけど、普段イタリアンやらインド料理やらを暴食しているような自分にとっては、まことにつつましい精進料理。 そのおかげで少しやせた気がする。あくまでも「気」がする。 といいつつも、三が日はおせちしかたべたらあかんで、と宣言しときながら 元日の夜は食べたくてしょうがなくてさっそくナポリタン。 近所のスターバックスで福袋を買いました。 コーヒーが切れてしまいスタバに行くとコーヒーの粉つきの福袋3000円也が売っていたので。 中に1200円ぐらいのコーヒー粉と、マグカップやタンブラー、トランプ、チョコレート、などなど。皮(たぶん)のブックカバーがうれしかった。ド直球なスタンダードジャズのコンピレーションCDも入っていて、買いそうで買わないものだったのでまずまず納得。 あとは寝てdvdみて、寝て… 今日はいやいや初仕事。去年からのどに引っかかっている小骨的な。 この3連休東京は嵐のように寒くなるらしい。